Milky way

今日は七夕ですね、と書いて7日にUPしたかったのですが間に合いませんでした(>_<)

急に暑くなるし(苦しい言い訳(-_-;))

ボツろうかとも思いましたがせっかく途中まで書いたのでと気を取り直して、
よろしかったら気分を二日前に戻してどうぞ~(^_^)




「おはよう。何かさ、変な夢見たよ」

輝は寝起きのぼさぼさの頭をかきながらリビングに入ってくるなりつぶやいた。

キッチンでは未沙が早めの昼食、輝にとっては遅めの朝食の支度をしていた。
二人は先月結婚したばかりのいわゆる新婚さんだ。といっても仕事が減るどころか増える一方で、夕べも未沙が地方出張から一週間ぶりに帰ってきたと思ったら輝が緊急呼び出しに会い、ろくに言葉も交わせないまま出かけてしまった。朝方戻ってひと眠りしたところだった。

「おはよう。夕べはお疲れ様。顔洗った? あいかわらずすごい頭ね」 
未沙はサラダを盛り付けながら笑っている。
たかが一週間、されど一週間。久しぶりの未沙の笑顔だ。

「あ、おれ、今日このまま休みになったから。未沙も今日は休みなんだろ? どっか行く?」
輝の顔にも自然と笑みが浮かぶ。

「そうね。考えてなかったけど……。ねえ、変な夢ってどんな? あ、コーヒーお願いね」

輝は大あくびをしながらコーヒーメーカーをセッティングする。

「んー。未沙がどっか遠い宇宙の果てに行ってて、俺は一人地球に残ってて1年に1回だけ会えるらしくて。今日がその会う日だっていう夢。変だろ?」
輝は少し照れたように答える。コーヒーの香りが漂ってきて鼻をくすぐってくる。だんだん夢うつつな状態から頭がはっきりしてきた。

「なあにそれ? まるで織姫と彦星じゃない。そういえば今日、七夕だったわね。すっかり忘れてたわ。七夕のお祭りなんてここ何年もやってなかったから……」

「あの、天の川で7月7日だけ会えるって、あれ?」
輝は子供のころから父親と航空ショーで世界中を飛び回っていたこともあり、七夕を祝う習慣はなかった。7月7日が七夕だと認識していた程度だった。

「そうよ。子供のころは短冊に願い事書いて笹につるしたりしたわね。懐かしいわ」
未沙は遠くを見つめるように言った。

未沙はどんな願い事を書いたんだろ? オレだったら何書いてたのかなあ。

「なんでさ、織姫と彦星は1年に1回しか会えないんだっけ?」
ふと疑問に思う。今まで考えたこともなかったが。

「あら、知らないの? 結構有名な話だと思ってたけど」

「天の川で会うって、それくらいは聞いたことあるけどなんでかは知らないよ」

「たしかに男の子には興味のない話かもしれないわね。国によってもいろんなエピソードが語られているみたいだけど、私が子供のころから聞いている話はね……」

未沙は昔を懐かしむように七夕伝説を語り始めた。


昔々、天の川のそばに天の神様が住んでいました。天の神様には織姫という一人の娘がいました。織姫は機を織って、神様たちの着物を作る仕事をしていました。
織姫がやがて年頃になり、天の神様は娘に、御婿さんを探してやろうと思いました。あちこちを探しまわり見つけたのが、天の川の岸で天の牛を飼っている、彦星という若者です。
彦星は、まじめで働き者の青年でした。二人は相手を一目見ただけで好きになり、結婚して楽しい生活を送るようになりました。でも、仲が良過ぎる二人は仕事を忘れて、遊んでばかりいるようになったのです。織姫が機織りをしないので、皆の着物はが古くてボロボロになり、彦星が牛の世話をしないので、牛たちが病気になってしまいました。
神様は、すっかり怒ってしまい「二人は天の川の、東と西に別れて暮らすがよい」と言い、織姫と彦星を別れ別れにしたのです。でも天の神様は、織姫と彦星があまりにも悲しそうにしているのを見て、「二人が心を入れ替えて真面目に働くのなら一年に一度だけ、七月七日の夜だけ、二人が会うのを許そう」 と言いました。
それから二人は一年に一度会える日だけを楽しみにして、織姫は毎日、一生懸命に機を織り、彦星も、天の牛を飼う仕事に精を出しました。そして、待ちに待った七月七日の夜、二人は天の川を渡って年に一度の逢瀬を楽しむのでした。



「へー、二人は夫婦だったんだ。恋人かと思ってたよ。でも、一年に1回だけ会えることになったって、それって酷くね? 第一、ベガとアルタイルの距離は140兆㎞もあるんだぜ。遠距離にもほどがあるよ。いくら遊んでばっかりだったとはいえ、もともと結婚すすめたのは親父さんなんだろ? 年イチじゃなあ、モチベーションあがんねーよなあ。せめて半年に1回、いや月イチが最低ラインだね。出来れば週イチ!」

輝はいつになくややムキになって答える。未沙はそんな輝を見て笑っている。

「そうね。毎日だって会いたはずなのに一年に一回は厳しすぎるわね。言われてみるとそうかも。子供のころはただ、ロマンチックなお話ってしか考えなかったわ」

未沙は輝の現実的な考え方に可笑しくなった。と同時に織姫と彦星を自分たちに重ねて考えているのかなと思うと嬉しかった。
輝がアポロに行ってた時、半年間会えないだけでも気が狂いそうだった。それがもう半年続くなんて耐えられるはずがない。


「じゃあ、俺たちは地球の復興と未来のために日々尽力してるんだから、年イチといわず堂々とデートにでも出かけますか。せっかく休みになったんだし、な。早くメシ食っちゃってさ」
輝はオムレツを口いっぱいにほおばって子供みたいに笑った。

「そうね。そうしましょ。夜になったら天の川、見えるといいわね」
未沙も子供のようにはしゃぐ。
もし、今願い事を書くとしたら、「メガロードの無事出航」とそして何より「輝といつまでも一緒にいられますように」。そんなことを思い未沙は頬を赤くした。

輝はコーヒーを飲み干すとひとことつぶやいた。
「やっぱり週イチが最低ラインだな」




コメントの投稿

非公開コメント

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

Re: No title

ゆばさん
ありがとうございます(^^)
そうそう、輝は空とか飛行機のことにはめっぽう強いけど他は全然疎いってイメージなのですよ。ろまんちっくな話なんて程遠いみたいな。

新婚さんですものー。週イチでも足りないくらいですよねー(^o^)。
二人とも会いたい、寂しいとかあまり表に出さないので、ちょっと遠回しに伝えてるつもり、な感じです(*´-`)。
プロフィール

mimosa

Author:mimosa
Sweets(食べる&つくる)と猫が好き。
最近、1982年放送のアニメ「超時空要塞マクロス」にどハマり中♪
妄想スイーツ作ってみました!
SSもUP中♪

最新記事
最新コメント
カテゴリ
SS (17)
月別アーカイブ
リンク
検索フォーム
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
カウンター